さあ、情報発信しよう!   2024.11.8

現代は情報の洪水とも言える時代です。私たちは日々、ニュースや記事、SNSの投稿などから大量の情報をインプットしています。しかし、ただ情報を受け取るだけでは、それが本当に自分の知識として定着するかどうかは疑わしいものです。情報をより有益に活用したければ、アウトプットを前提としたインプットがおすすめ。

情報をインプットするだけでは、どうしても受動的になりがちです。頭に入れて満足してしまい、深く考えたり整理したりすることが疎かになるからです。

「この情報を自分の言葉で誰かに伝えよう」と思うだけで、インプットの質は一気に高まると成毛眞氏は著書『インプットした情報を「お金」に変える 黄金のアウトプット術』の中で語っています。

人に伝えるためには内容を正確に理解し、どのように表現すれば分かりやすいかを考えなければならならないから、ただ読み流すのではなく、重要なポイントを意識し、著者が伝えたかった本質を捉えようとします。結果として、内容がより深く記憶に残り、自分の知識として活用できるようになるので、読む姿勢が変わるということです。

読書について白取晴彦氏は、「読んでいる本の中に1冊は古典を入れる」ことを推奨しています。どんな古典でもいい、古典以外でも自分の利害や興味から最も遠い分野のものがいい、そうすることで物事の理解がいっそう深まったり、思わぬ発見があるという(『頭がよくなる逆説の思考術』)。お二人とも情報のインプットは読書が最も有効だといいます。

そして、アウトプットにはさまざまな形があります。ブログを書く、SNSで発信する、友人や同僚に話す、プレゼンテーションをするなど、形式は問いません。大切なのは、得た情報を「自分の言葉で」表現してみることです。この過程を通じて、知識が整理され、新たな気づきが生まれる瞬間がある。それがとても気持ちの良い体験なのです。

アウトプットすることで、他者からのフィードバックを得られることも魅力のひとつ。「その視点面白いね」と言われたり、「私はこう考えたよ」と新たな視点を共有されると情報がさらに深まります。

これは、発信した人にしか味わえない特権。情報の発信を意識してインプットを始めてみると、その楽しさや発見が自然と広がっていくでしょう。