リテラシーとは何か? 2022-7-10

ITリテラシーやメディアリテラシーなど、最近よく耳にするようになったリテラシーという言葉の意味を考えてみます。

リテラシーとは、「物事を解釈・解析して明らかにすること」です。解釈や解析には、「解」という文字が使われています。

これは、現象や言葉など物事を「ほどいて明らかにする」ということになります。

解釈とは、自らの知見をもとに言葉や文章・思想などの意味を理解し、明らかにすること。なので人それぞれ解釈は違ったものになっても問題はありません。

ですが、個々の物事や言葉を別々に解釈してしまうと複雑になり、明らかにすることが困難になるので、体系的に解釈することが重要です。

体系的とは、ものごとが一つの統一的な原理のもとに理論的に秩序のしくみが成り立ち、説明できるという意味です。今の学問体系がわかりやすいでしょう。しかし、学問も多様なので、すべての学問を統合した理論体系がなければ、根拠がバラバラな解釈になってしまいリテラシーは困難です

つまり、1そのものからすべての物事の成り立ちを理解し、自分なりの解釈で物事を明らかにすること。「物事をいったん解いて、自分の解釈で結び直す」ー編み物がイメージしやすいので例えてみると、毛糸で編まれてしまった形あるセーター。この絡まった状態が物事(言葉や現象)だとして、それをいったん解いて一本の毛糸にして、自分なりに編んで結び直してみるのがリテラシー。

ですから「解釈は、個人の自由だけれど、体系的な認識で物事を理解できなければ何も明らかにできない」ということです。リテラシー能力とは、自分の解析をひとりでも多くに人に共有・共感させることができる能力とも言えます。